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快適な庭・ガーデニングのための植物の病気対策

木や草花には生育状態や環境により病気や害虫が発生することがあります。この植物の病気もお庭を管理していく上ではどうしても付き合っていかないといけないものですが、できれば病気にならない方が良いですよね。今回は、植物に発生する病気の種類と原因から対処方法をご紹介いたします。

植物に発生する病気

木や草花に発生する病気

植物に発生する主な病気はカビによって発症する病気が多いです。その為、梅雨などの長雨の時期が最も病気が発症しやすい時期となります。
病気が発生する部位は、葉・茎・花・根など植物全体に発症します。

1、カビ(糸状菌)が原因


地上部分(葉・茎・花)・・・うどんこ病、灰色かび病、もち病、縮葉病
地下部分(根)・・・立枯病

2、バクテリア(細菌)が原因



地上部分(葉・茎・花)・・・軟腐病、斑点細菌病、さび病、黒星病、べと病

3、ウィルスが原因

地上部分(葉・茎・花)・・・モザイク病

芝生に発生する病気

植物の中でも「芝生」の病気は独特のものがありますので別でご紹介します。芝生の病気も草花と同様に梅雨などの長雨の時期が最も病気が発症しやすい時期となります。
病気が発生すると拡がりやすく、見た目にも良くないので見つけたら早めに対処した方が良いでしょう。

1、葉腐病


芝生の葉腐病には夏芝(高麗芝などの日本芝)に発生するラージパッチ病と、冬芝(西洋芝)に発生するブラウンパッチ病があります。
ラージパッチ病は水溜りなどの排水不良や、土壌成分が原因で発生し、徐々に範囲を拡大していきます。ブラウンパッチ病は梅雨時~初秋にかけて発生し茶褐色のパッチが発生し、早い速度で病害が進行します。ラージパッチと同様に、排水・土壌成分等が原因で発生します。

2、葉枯病


葉枯病は、「犬の足跡」とも呼ばれ、梅雨時の発生が多い病気です。整地不良(水溜りなど)や土壌不良(窒素多施用・弱アルカリ等)などが主な原因となって病気を発生します。症状としては、こぶし大程度の黒褐色のパッチが発生します。病害への対応が遅れると、最悪の場合、芝生が壊滅的な被害を受けてしまう場合もあります。

3、赤焼病


ピシウム菌が病原体、赤焼病は、ピシウムパッチや綿腐病などと呼ばれる病気で、発症初期には、パッチと共に肉眼で観察できる程度の綿状の菌糸が確認できます。夏場の降雨後など多湿時に特に発生しやすい傾向があります。病害の進行が早く1~2日で芝が全滅することがある。伝染性も高いのでした状態で芝刈りをすると広がる危険性があるので要注意です。

4、ダラースポット病


ダラースポット病は、主に夏場に発生することが多い病気です。赤焼病に似ておいて、綿状の菌糸と数センチ程度の小さいパッチが発生します。赤焼病と区別しにくいのですが、晴天時の夏場の発生ならば、ダラースポット病。逆に多湿時の発生ならば、赤焼病の可能性が大きいと考えられます。芝刈り機による伝染に注意が必要です。

植物に発生する病気の対処方法

薬剤の散布

植物の生育を妨げる病気を治すには薬剤(農薬)を散布し病原を除去することが必要です。薬剤にはそれぞれ効果が異なりますのでまずは病気を特定して合う薬剤を選択する必要があります。
薬剤にも粉末や液体などあり葉っぱなどに直接かけるスプレータイプや、根から吸収させ中から病気に対応する粉末状の薬剤もあります。場所や状態に合わせて適切な薬剤を選びましょう。

病気になった原因から予防法を考える

病気になったのには原因が必ずあります。病気になる原因のカビや細菌は、風通しの悪い湿気の多い場所を好みます。なので葉っぱが混んでいる樹木や日当たりの悪い場所にある植物は病気になりやすいと言えます。
なので、定期的な剪定など管理をすることで風通しを良くし日光が葉っぱに当たるようにすることで病気を予防することができます。
病気になる原因は土壌環境も影響します。土壌環境についてはお客様ご自身で対処するのは容易なことでない場合があります。土壌改良・地面の排水勾配・雨水の排水計画などが必要な場合もありますのでその場合はプロにご相談していただくことをお勧めいたします。

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